2015年3月28日土曜日

生地を張り替えてイメージを一新!

みなさまこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
いよいよ春到来ですね!昨日田園調布の桜坂へ行きましたが3分咲きでした。
満開は来週でしょうか、楽しみです!!代々木公園でイベントもやっているようですよ!

さて本日はソファの張替えをご紹介します。
こちらの商品を購入されたお客様のご要望でホワイトから一転、ワインレッドの生地に張替えました。ガラッとイメージが変わりましたね、エレガントでとても美しく仕上がりました。



Before
 

after
 
当店で扱っているアンティーク家具のほぼすべて、生地はオリジナルの状態です。
現代にはないめずらしい柄物生地が張られていることもありますし、小さなシミや修復の跡もアンティークのアジのひとつと考えています。もちろんアンティークが好きでも古い生地に抵抗のあるお客様もたくさんおられます、全体の風合いを活かした生地、レザーの選定のお手伝いをさせていただきますのでお気軽にご相談ください。
それにしても、張りたてのソファは気持ちがよさそうですね!



生地の張替えはもちろん、修復・改造につきましてもアンティークに限らず承っております。



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2015年3月16日月曜日

LLOYD LOOM ロイドルームとは

みなさまこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
配送でトラックを走らせていると梅の花が咲いているのを見かけます。
梅の次は桜ですね、はやく満開の桜の木の下で、、お酒が飲みたい!
英国にあるコンテナもまもなくいっぱいになります、入荷は4月末頃になりそうです。お楽しみに!
次回入荷商品はWEBにアップしておりますのでチェックしてみてくださいね。
http://www.westwood-jp.com/ctg/coming.html

さて、本日は次回入荷商品にもあります『LLOYD LOOM ロイドルーム』のご紹介です。
英国アンティーク・ヴィンテージ家具では定番のアイテムですのでご存じの方も多いとは思いますが歴史や製法など掘り下げてご紹介します。


ロイドルームは1917年アメリカ人のマーシャル・B・ロイドが考案した‘紙’と‘ワイヤー’を使った家具シリーズです。
一見ラタン(籐)編みの家具に見えますが、防水・防錆加工を施したスチールワイヤーに、固く縒り合わせ防水処理を施したクラフトペーパーを巻きつけ機械で織り上げています。温かみのある質感を持ちながらもラタン家具に見られるささくれや反り、湿気の弱さなどのデメリットを克服した大変丈夫な新時代の家具として世に広がりました。
この画期的な製法はフレームとファブリックを別々に作ることができるため、バラエティ豊かなデザインを次々と生み出すことが可能でした。
Marshall Burns Lloyd






















そして1922年、英国のW・Lusty&Sons社がいちはやく『ロイドルーム』の製造ライセンスを取得し、ヨーロッパでの第一歩を踏み出します。当時の英国はヴィクトリアン様式のインテリアが主流でしたが、ガーデンファニチャーとして売り出し、ホテルや豪華客船にも採用され英国でも広く認められます。
W・Lusty&Sons社はライセンス取得から1940年までの18年間に600種類を超えるデザインを生み出し、現在ではコレクターズアイテムとして世界各国で取引されています。
westwoodにも1930年代のロイドルームチェアやカップボードがありますが本当に丈夫で感心してしまいます。次回入荷にはめずらしいラウンドタイプのテーブルもありますので是非チェックしてみてください。アンティーク家具は重いイメージがあって苦手、という方にもおすすめのアイテムです!
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2015年3月10日火曜日

ベントウッドチェアの手入れ

みなさまこんにちは。

花粉症がつらい毎日ですね、、、。
私は毎年なりますが、実は「気」の問題でもあるのではないかと思います。
花粉症のみなさま「病は気から」です。
花粉のことは気にせず、あたたかい春を楽しみましょう。



先日、ベントウッドチェアの手入れを行いました。



こちらは手入れ前の写真です。
毎日お店の外に置いているので、艶落ち、色褪せが見られました。
今回は色の表情を1トーン上げるほどの艶出し、上塗り再塗装を行いました。


手入れの手順といたしましては、

1.乾拭き
2.ヤスリ掛け
3.上塗り塗装
4.ニス塗り
5.ワックス掛け

このようになります。
それでは、それぞれの手順について簡単に説明していきたいと思います。



1.乾拭き

アンティーク家具は水に弱いので基本的には水拭きは避けた方がいいです。
今回のベントウッドチェアは外に置いていたこともあり砂埃があったため、
水を固く絞ったウエスで全体の汚れを拭き取りました。


2.ヤスリ掛け

サンドペーパーで古いニス、ワックス、汚れを落としていきます。
400番手の目の細かいサンドペーパーを使用し、面も平らにしながら
丁寧にヤスリを掛けます。


3.上塗り塗装

ヤスリ掛けで出たほこりを拭き取った後、オイルステインで上塗りします。
今回は木の色に合わせ、オーク色のステインを使用しました。
まず一度目の塗装です。ここで仕上げるようなイメージをもたず、
薄く広く、オイルステインを塗っていきます。
一度塗ったところを繰り返し塗ってしまうと、ムラがでるので注意が必要です。
一通り塗り終わったら、自然に乾燥するまで待ちます。
二度目の塗装で最終的な色合いを調節します。
塗装が薄いところ、濃いところなどを注意しながら仕上げていきます。


4.ニス塗り

ステインが完全に乾いたらニスを塗っていきます。
ニスはシェラックニスを使用します。
シェラックニスはカイガラムシが出す分泌物をアルコールに溶いたものです。
人体には無害ですし、アルコールに溶けているので塗装の直しが効きやすいところが
ポイントです。
ニス塗りは塗装面にはけ目が残らないように、平滑な面ができるよう
「たんぽずり」という技法で行います。
色合いを確かめながら木目に沿ってニスを重ねていきます。


5.ワックス掛け

ニスが完全に乾いたら仕上げにワックスを塗ります。
当店が使用しているワックスは、英国王室ご用達の老舗ブランドMYLANDS社の
ワックスです。
原料には、天然の蜜蝋、カルナバ蝋などが使われており、
抜群の仕上がりを実現することができます。
薄く広くワックスを塗りこんだ後、乾いたウエスで拭きあげます。




手入れ後の写真がこちらです。




                               [Before①]                                              [After①]




                               [Before②]                                               [After②]
 

ダイエットサプリメントのCMのようになってしまいましたが、簡単な手入れでこんなにも
表情が変わります。
(画像補正や修正は加えておりません)


手入れ後も素敵ですが、経年や日焼けなどの自然による味付けもやはり素敵ですね。
アンティーク家具にはこのような愉しみがございます。

このような上塗り再塗装だけでなく、塗装を完全に剥離し、
新たな塗装を施すリメイクなども承っております。

ぜひ、ご利用ください!!




★当店が使用しているワックス(http://www.westwood-jp.com/furniture/3937.html)は
店頭またはネットでご購入できます。
ご来店の際に、お気軽にお声掛けください。