2018年6月26日火曜日

アンティーク ミラーが映すもの・・・その2

こんにちは。

ロシアW杯サッカー、連日のTV観戦で寝不足気味の方もいらっしゃることでしょう。
世界を驚かせているのは、日本チームの選手たちの快進撃ばかりではありません。
スタンドで応援する日本のサポーターたちのゴミ拾いもまた話題になっていますね。

日本人としては誇らしく感じることなんですが、それに対して
「日本国内において花見など宴会後の公園のゴミの山々はどうなんだろう??」
という意見を言うヒトもいます・・・
自分たちも国を代表して来ているんだという、これも一種のナショナリズムがなせる業?なんでしょうか?
ポーランド戦は是非とも勝ち点3を取って、決勝トーナメント進出を決めて欲しいです!


さてアンティークのミラーのおはなし、先日のつづきです。

そもそも鏡そのものの歴史はなんと人類誕生とほぼ同時、いわゆる「水鏡」から始まり、1835年にドイツの科学者が銀をガラス面に付着させる方法を生み出した事で完成されたと言ってもよいでしょう。
それから長い年月を経て、イギリスのアンティークのフレームワークは家具と同様に美しいデザインを創り上げて来たのです。

そしてアンティーク ミラーは単に身なりを整えるためだけでなく「明るさを作る」という役割も果たしていました。
昔は特にイギリスなどでは窓が小さくて家の中に多くの光を取り込めず、
ミラーに反射させることでより多くの明かりを部屋に取り込んでいたのですね。



では今回は木製フレームのものをいくつかご紹介しましょう。

No.3436 ウォールミラー






壁掛け式ならオーク材フレームの
これがオススメ商品。
1880年代の落ち着きある濃い色味、
植物モチーフの彫刻で存在感たっぷり。
壁面の素敵なアクセントになりますよ。









No.3102 ドレッシングミラー









スタンド式ならチェストやテーブルに乗せて
ドレッシング用に使えます。
1920年代のマホガニー材のフレーム。
両サイドのツマミで角度調整が可能です。



No.4308 シュバルミラー




















例えばこんなマホガニー材のシュバルミラーでしたら姿見として最適ですし、
お部屋も広く感じますね。


















ミラーは明るさを取り込むと同時に空間を広く見せてくれます。

その効果を狙ってアンティーク家具はドレッサーに限らず、
サイドボードやキャビネットにもミラーバックの商品がとても多いのですよね。


No.4357 ヴィクトリアン ミラーバック サイドボード

No.4500 フレンチディスプレイ キャビネット

これらのサイドボードやキャビネットはそれそのものが素晴らしいだけでなく、
ミラーに店内の様子を映り込ませて、奥行き感を出してくれているのです。


しかもそこに置いておくだけでその場の雰囲気がクラシカルでお洒落なムードに変わるのですから不思議ですね・・・。

アンティークのミラーはあたかもそこに存在するかのような?
もうひとつの架空の空間をも映し出しているのかもしれません。。。

by K


2018年6月22日金曜日

アンティークのダイニングテーブルの種類②

さて、今回は以前取り上げたアンティークダイニングテーブルの種類について引き続きお話したいと思います。

前回アンティークのダイニングテーブルには大まかに以下の種類があるとご紹介しました。

①リフェクトリーテーブル
②ドローリーフテーブル
③ゲートレッグテーブル
④ウインドアウトテーブル
⑤ティルトトップテーブル
⑥ サプライズテーブル

今回は④~⑥までをもう少し詳しく見てゆきます。

まずは④ウィンドアウトテーブルです。
ウインドアウトテーブルのウインド(wind)には、英語で「(ねじを)巻く」という意味があります。幕板に空いた穴にハンドルを差し込んで、くるくると回すと左下の写真のように天板が両サイドに開いてゆきます。そしてこの空いたスペースに追加板を設置すると右下の写真のように天板の幅が拡張します。このようにハンドルを使って天板を拡張するスタイルのテーブルをウインドアウトテーブルと言います。



№3800 チッペンデールテーブル






















次に⑤ティルトトップテーブルです。このティルトトップテーブルは以前にもブログで取り上げましたが、天板を跳ね上げるタイプのテーブルです。

№4472 ティルトトップテーブル

使わないときに天板を縦に傾けて壁に寄せておくことで、スペースを有効活用できるのが特徴です。詳しくは、ブログ「利便性が強みのティルトトップテーブル」をご覧ください。


最後に⑥ サプライズテーブル。このサプライズテーブルは他のテーブルには類を見ないほど独特な天板の展開方法を持っています。
№4409 サプライズテーブル


もともとはこのように普通のテーブルのような外観を呈していますが、天板下にある取っ手を手前に引きながら天板を引っ張ると、下の写真のように中央が2つに割れます。そしてそれと並行しながら、中に収納されている副天板がくるりと回転し現れます。ウインドアウトテーブルは左右に展開した後に自分で副天板を設置しなければなりませんが、このサプライズテーブルは格納されている副天板を機械仕掛けで展開させ、その名の通り私たちを驚かせてくれます。





以上がアンティークダイニングテーブル6種類です。
前回紹介した3点に加えて、今回は残りの3点、
④ウインドアウトテーブル
⑤ティルトトップテーブル
⑥ サプライズテーブル
を紹介いたしました。

お家に置くとしたら、どのスタイルのアンティークダイニングテーブルが一番使い勝手が良いか考える際にぜひ参考にしてみてください。

by A

2018年6月19日火曜日

アンティーク ミラーが映すもの・・・その1

こんばんは。

梅雨時の蒸し暑い日々が暫く続きそうですね。
大阪での地震に遭遇された方々にはお悔やみ申し上げます。。

いよいよロシアW杯サッカー日本チームの初戦はコロンビアとの対戦です。
心身のモヤモヤを吹き飛ばしてくれるような試合結果になりますように‼


さて今日はアンティークのミラーのおはなし。

アンティークの鏡の特徴といえば、まずはフレームや大きさの様々なデザインの
バリエーションが豊富なこと、そして何よりその「厚み」でしょうか。
アンティークのミラーに向かって指の爪先を直角に付けると、鏡に映る指先と自分の指先の間にすき間が出来るのが分かります。これが鏡に厚みがある証。
現代の鏡に比べて倍くらいは厚いようです。。

因みに店内の洗面台で、ほぼ毎日お世話になっている鏡がありまして。
それがこれ、アールヌーボーのウォールミラーです。

No.9729 アールヌーボー ウォールミラー

手洗いついでに何気に覗いていますが、これがなかなかの存在感を醸し出してます。。


 

真鍮で出来た植物があしらわれたコンパクトサイズで独特の綺麗なデザイン。
腐食やくすみもなく状態の良いミラーです。



それから、お化粧直しするならこういう素敵なデザインのミラーがあったらいいな♪
そんなミラーもご紹介。
フレンチマーブルトップのコンソール&ミラーです。

No.9592 フレンチマーブルトップ コンソール&ミラー
どうです?ゴージャスでしょう?
アカンサスがあしらわれたアイアンはゴールド塗装です。

 

天板には天然大理石が使われ、とてもエレガントな雰囲気。
ミラーもオリジナルのままの状態です。


その場の印象をガラリと変える、様々なウォールミラーを取り揃えておりますので。
あなただけのウォールミラーを探しに是非ともお店にいらしてくださいませ。

アンティーク ミラーはあなたが纏っている印象までも映し出すのです。。。

by K








2018年6月14日木曜日

インレイ(象嵌細工)に魅せられて

こんばんは。

さあいよいよ1か月にわたるサッカー2018FIFAワールドカップ開幕です!!

イギリスの中世に発祥してヨーロッパ大陸から広まったサッカー(Soccer)もしくは
フットボール(Football)はまさに100年以上の歴史を誇る世界の祭典と言っても過言ではありませんよね。
1930年から開催されているFIFAワールドカップ。
因みに日本はようやくプロリーグが25年前に出来て、1998年フランス大会から出場を
果たしたばかり。
伝統と歴史に裏打ちされた各国の強豪チームの胸を借りるつもりで?今回のロシアW杯もまだまだチャレンジャーとしての日本チームの健闘を応援したいと思っています。


ところで。アンティーク家具のおはなし。
アンティーク家具を楽しむ要素は人によって様々あると思いますが、ひとつの素材に異なる素材を嵌め込む技法、インレイ(象嵌細工)もその1つ。

インレイ(象嵌細工)には金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌などがありますが、
アンティーク家具においては「木工象嵌」が主となります。

【象】は「かたどる」、【嵌】は「はめる」という意味。
家具の表面に模様を彫り、その模様にそって切り取った異なる木片を嵌め込む飾り。
木を薄くカットして細工するため、なるべく収縮しない堅いウォールナット材など
上質な素材の家具だからこそ可能な技法なのですよね。
描かれた塗装や、ましてやシールなどではないその当時の職人技術の高さはお見事。。
まるで美術品や芸術品のように?実に巧みで繊細な美しさ!!
だからインレイが装飾されたアンティーク家具はより貴重で高価なものとなるのです。

例えばその名の通り、インレイコーナーキャビネット。

No.4300インレイコーナーキャビネット



リボンや杯のインレイ(象嵌細工)に目を惹かれます。



このインレイのある部分の下段にも扉を開けないと見えない収納スペースが隠れているという・・・実に心憎いデザインなんです。


更にその名の通り、このインレイ・コーナーワットノット。
天板にとても繊細なインレイが施されています。

No.4235 インレイコーナーワットノッ






これこそまさにインレイの美しさを見せたい為のような??商品なんです。









 

ウォールナットの深みを増した木目も美しいハイクオリティーな逸品です♪


沢山ある家具の中から、1つのアイテムを選ぶ決め手になることもありますから
どうぞステキなインレイ(象嵌細工)を見にいらしてくださいませ。。
お待ちしております。

by K




2018年6月12日火曜日

アンティークのダイニングテーブルの種類

アンティークのダイニングテーブルが欲しいけど、そもそもどのような種類があるのかわからない。アンティーク家具のお店に立ち寄って第一印象で気に入ったものを購入する、一期一会のアンティークとの出会い、それもとても大切なことです。ですが、今回は日常生活における実用的側面から、アンティークダイニングテーブルの種類についてお話したいと思います。

アンティークのダイニングテーブルには、大まかにですが以下の種類があります。
①リフェクトリーテーブル
②ドローリーフテーブル
③ゲートレッグテーブル
④ウインドアウトテーブル
⑤ティルトトップテーブル
⑥ サプライズテーブル

結構たくさんありますが、一つ一つ見てゆきましょう。

一般的にダイニングテーブルといえば、大きな一枚板の天板が土台にのっているものを皆さんイメージすると思います。

アンティークにももちろん同様のスタイルのテーブルがあり、①リフェクトリーテーブル(Refectory Table)と呼ばれています。リフェクトリー(Refectory)とは、英語で「(修道院の)食堂」を意味します。昔この大型の一枚板の天板を持つテーブルは修道院の食堂で利用されていました。そのため、この名称が今でも使われています。

ですがアンティークのダイニングテーブルには、基本的に何かしらの仕掛けがあることが多いです。②~⑥のテーブルは展開の仕方は違えども、全て伸長式の天板を備えています。そのことからこれらを総じてエクステンションテーブル(Extension Table)と言うこともあります。ですので大きな区分けとしては伸長できるか否かで、①と②~⑥となります。

一番わかりやすいのは、②ドローリーフテーブルです。
№4517 ドローリーフテーブル






















ドローリーフテーブルとは、主天板の下に隠れているリーフ状の副天板を引っ張り出して使うタイプのテーブルです。用途に合わせて、リーフをしまっておいても、両サイド引き出しても、もちろん片側だけ引き出しても使えます。手軽に天板の大きさを変えることができるのが強みです。

次に③ゲートレッグテーブルです。

№4383 ゲートレッグテーブル





















写真のゲートレッグテーブルは比較的サイズは小さめですが、もっと大きなものもあります。垂れ下がった両サイドの天板下にある補助の脚を手前に引き出すことで天板を固定します。補助の脚を引き出す様子がゲート(門)を開閉するように見えることからこのような名前がついています。

どうでしょうか。①~③までのダイニングテーブルの簡単な仕組みはおわかりいただけたでしょうか。

①リフェクトリーテーブル: 一枚板の天板
②ドローリーフテーブル: 引き出し式の天板
③ゲートレッグテーブル: 折りたたみ式の天板

というように天板の展開の仕方で覚えるのが良いと思います。
次回は残りの④~⑥のダイニングテーブルについて引き続きお話しします。

by A

2018年6月8日金曜日

アンティークチェストの歴史と種類

チェストといえば、やっぱりこの形。
№3580 チェスト


2、3段の引き出しがついた整理箪笥のことを思い浮かべると思います。
高さが80~100cmくらいの使いやすいサイズです。

私たちが普段チェストと呼ぶ整理箪笥は正式には、チェスト・オブ・ドロワーズ(chest of drawers)といいます。ドロワーズ(drawers)とは、英語で引き出しの意味です。

単純にチェスト(chest)でいいのでは?と思われるかもしれませんが、もともとチェストは引き出しが付いた形のものではなかったのです。


№4454 コファ

チェストが家庭用家具として注目され始めたのは、15~16世紀になります。
箱型のフレームに蝶番で蓋を付けただけのシンプルなものが原型で、蓋を閉めた状態でベンチとしても使われていました。今でいうコファのようなものです。コファという家具もあまりなじみがないかもしれませんが、収納兼ベンチの役割を果たす家具を指します。

持ち物を雑多にどんどん詰め込んでいくには便利な初期のチェストですが、あまりにも多くのものを詰め込みすぎると、しまったものを探し出すのに少し大変です。じゃあどうすればいいのか、一番下に1つ引き出しをつくればものを取り出しやすい!そのような発想になるのも自然ですよね。






このようにして17世紀半ばには、一番下に1つの引き出しが付いたチェストが生まれました。今のように数段の引き出しを備えたチェストが最終的に誕生したのが17世紀末になります。

さらに進んで18世紀になると、様々な形のチェストが現れてきます。
チェスト・オン・チェスト(chest on chest)やチェスト・オン・スタンド(chest on stand)といったものが典型です。

チェスト・オン・チェストは、その名の通り1つのチェストの上にもう1つ別のチェストが重なったものです。





















通常土台になっているチェストには大きめの引き出しが3段、上のものには小振りの引き出しが4段ついています。その高さから別名トールボーイと呼ばれています。



一方チェスト・オン・スタンドは、スタンドが台を意味しますから、1~2段の引出しのついた土台テーブルの上にチェストがのっているものです。サイドテーブルのような見た目の土台はローボーイと呼ばれています。














どうでしょうか。
チェストと一口にいっても色々な種類があります。

チェスト・オブ・ドロワーズ(chest of drawers)=引き出し式だんす
チェスト・オン・チェスト(chest on chest)=重ねだんす
チェスト・オン・スタンド(chest on stand)=高脚付きだんす

もともと箱だったチェストに1つの引出しがついて、それから3~4段の引出しが付いたものに変化し、その後さらにチェスト・オン・チェストやチェスト・オン・スタンドのような7~8段の引出しが付いたものが生まれた。

チェストの歴史を追ってゆくと、利便性の追求だけでなく、人々の生活が徐々に豊かになり、ものを多く所有するようになったという時代の変化が見て取れますね。

by A










2018年6月5日火曜日

素材から選んでみようシリーズ ⑨~アイアン(鉄製)~

こんにちは。

東北沢から代々木上原へ向かうケヤキ並木の通り沿いの植込みに
涼しげな白いナナカマドの花が咲いて目を楽しませてくれています。

おしべとめしべが花びらからまるで白い線香花火がはじけたようになっていて
可憐でふわふわした何かソフトフォーカスがかかっているような感じなんですよー。

バラ科の落葉高木で正式名称はホサキ ナナカマド(穂咲七竈)だそうです。
ナナカマドの名前の由来は木材が燃えにくくて7度かまどにに入れても燃えないから
とのことですが。。。

最も燃えにくい素材といえば「鉄」でしょうか(笑)

いよいよ最終回「素材から選んでみようシリーズ」第9弾は<アイアン(鉄製)>です。

「鉄」と言うと日常家具にはあまり関係なさそうですが、実はさりげなく様々なところに使われています。
インテリア雑貨、ランプ、表札、階段の手すり、カーテンレール etc・・・
水に強いのでガーデンチェアやテーブル、ウオッシュスタンド、ゲートにも活躍して
くれているんです。

アイアンは部分的にでも取り入れるとグッとおしゃれになる素材。
しかも、経年変化していくことで更に味わい深くなっていくのもいいですよね。

ぐにゅっと曲げて美しくエレガントな曲線美に仕上げる、くるくるっと曲げた加工をして
ハートなどの形をデザインしたり、ペンダントライトのシェードを様々にデザインするのなんかもステキです。

当店商品から、まずはアールデコのアームチェアのご紹介です。

No.9566 アールデコアームチェア

アールデコスタイルのハイバック・フレンチアームチェアです。



とてもシンプルで直線的なデザインが魅力的でしょう?



ぐにゅっとアイアンを曲げて仕上げた曲線美と言えばこんなテーブルがありますよ。

No.3750 パブテーブル



















1940年代のパブテーブル、鋳物で作られている脚が特徴的でステキです♪

 

大理石の玄関床などに置いても良し、バルコニーなどでも存在感を発揮します。



さてそれから、アイアンとガラスのこんなコラボレーションしたランプはいかがですか?
No.9848 天井灯

天井に直に付けるタイプのランプです。内部はソケットが3個付きます。
ちょっと錆びついているような?アンティーク独特のエイジング加工がされています。


 

少し白くくすんだようなダークグリーンの葉と白い花がエレガントで
何とも言えないメルヘンチックな雰囲気を出してますね。


エレガントからシンプルでスタイリッシュなものまで。
自由自在に形やデザインを変えて、その風合いを楽しむことが出来る素材です。

時にはアンティークをアイアンで選んでみませんか?

by K