しばらく秋雨の日々が続くようですね。。。
風疹ウイルスが静かに蔓延しているという話もありますし、秋の花粉症対策にマスクしている人もちらほら見かけます。
季節の変わり目いろいろありますが、夏の疲れなど引きずりませんように・・・。
前回に引き続き、東京都美術館での【没後50年ー藤田嗣治展】に絡んだお話です。
今回の展示会は日本はもとよりフランスを中心とした欧米の主要な美術館の協力を得ていることもあって、初来日となる作品やこれまで紹介されることの少なかった作品も展示されるなど、画業の全貌を展覧するような、まさに「大回顧展」となっておりました。
時系列に沿って「風景画」「肖像画」「裸婦」「宗教画」などのテーマを設けながら、
さらに最新の研究成果等も盛り込まれ、藤田芸術を改めて捉え直そうとする試みまでなされており、まさに盛り沢山な内容です。
展示会場は地下1階から、地上1階、2階へと観て回るように構成されていて、椅子に座って休みながら観ている人も多かったですね。
個人的には音声ガイドに従って効率良くサクサク見て回ったつもりでしたが、
それでも約2時間はたっぷりかかってしまい結構疲れましたー。
これから観に行かれる方で、特にゆっくりじっくり丁寧にご覧になりたい方などは…
どうぞ覚悟して(笑)体調万全で、時間に余裕を持って出かけることをオススメします。。
フジタと言えば「猫」というキーワードは欠かせないものでしょう。
自画像、乳白色の裸婦、少女たちと一緒に描かれている作品が有名ですが、敢えて「猫」だけに焦点を当てた版画シリーズや画文集も人気があります。
![]() |
No.8286 猫(エスタンプ) |

猫好きにはたまらない魅力的な作品です…♪

ニューヨークでの取材でアメリカ人を喜ばせたフジタのコメント。
『女はまったく猫と同じ。可愛がればおとなしくしているが、そうでなければ引っ掻いたりする。女にヒゲとシッポを付ければそのまま猫になるじゃないですか』
何とも粋でユーモアたっぷりで、優しい人柄が感じられます。
![]() |
No.8287 猫の親子(エスタンプ) |

この猫の親子はパリのアポロ社の版画シリーズ「猫十態」でも見られますね。

それから70歳を過ぎてカトリックの洗礼を受けてからのリトグラフも2点あります。
![]() |
No.8136 ヴェールを被った聖母 |

![]() |
No.8288 母子像 |

油彩でありながら、墨を使った水彩画のように見える筆づかいは、日本人であるからこその特権だというフジタのコメントもあるように、とても印象的であり魅力的ですよね。
余談ですが、日本とフランス合作映画「FOUJITA」で俳優のオダギリジョーさんが藤田嗣治を演じたのも話題になりましたね。おかっぱ頭にメガネをかけて猫を抱き上げているショットなんぞは藤田の風貌にそっくりでとてもインパクトがありました。
店内にさり気なく飾られている藤田嗣治の作品は、アンティーク家具の雰囲気をさらに
盛り立ててくれています。。。
ホームページで気になる作品が御座いましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
スタッフ一同、是非ともご来店もお待ちしております。
by K