2020年3月17日火曜日

ワードローブの納品事例ご紹介

当店で販売したウォールナットのワードローブを納品させていただきました。
ウォールナットの美しい杢目が際立つこちらのワードローブ。高さのある扉1枚1枚がウォールナットの杢目を魅せるためのキャンバスのように思えます。





御来客があった際には注目の的になりそうです。これから末永くお部屋を彩る家具となってくれるのではないでしょうか。

by A

2020年3月10日火曜日

ニーホールデスクとは

ニーホールデスクとは、両袖に引出しがあり、脚が収まる中央にまた収納スペースがあるデスクのこと。ぺディスタルデスクでは、脚が収まるスペースが完全に空洞になっています。収納がぺディスタルデスクより1つ多いという点は物が溢れる現代においてありがたいもの。

№3605 デスク

№3605 デスク

ニーホールデスクはイングランドにおいて18世紀初頭から見られるようになります。18世紀初頭はアン女王の治世。ニーホールデスクの多くはウォールナットの突板かもしくはオーク材を用いて作られていました。

№3605 デスク

また1つニーホールデスクにまつわる事実で面白いのが、チェストがニーホールデスクへと作りかえられることもしばしばあったということ。そういった家具はもともとニーホールデスクとして作られたものよりも価値がある場合もあります。

もしチェストから作りかえられたのであれば、ニーホール部分の両サイドの板や中央収納のドアに別の部材が使用されるため判別することが可能です。

デスクとしてだけではなく、天板にミラーを置いてドレッシングテーブルにしたりリビングの収納に用いたり用途は様々。

クイーンアンの時代より伝わる伝統あるデスクをお部屋に一台いかがでしょうか。

by A

2020年3月3日火曜日

ヴィクトリアンへと誘うサロンスイート

サロンはフランス語で応接間や客間、そして17~18世紀フランスで流行した貴婦人の社交的集会を意味します。女主人たちが宮廷や上流階級の邸宅の客間に文化人や学者そして作家を招き、知的な会話を楽しんだという歴史があります。

そんなサロンに置かれる家具は、貴婦人たちにふさわしく優雅なものでなければなりません。サロンで中心となるのはやはり貴婦人が寛ぐソファ。

№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

こちらのイギリスで買付けてきた1870年代レイトヴィクトリアン期に制作されたサロンスイート。シェーズロング、ジェンツチェア、レディースチェアの3点が1つもかけることなく揃いで見つかった希少性の高いサロンセットです。

№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

 そしてさらにこのサロンスイートの希少性を高めるのが使用されている木材。こちらは実はマホガニーではなくローズウッドで作られています。木材から薔薇のような香りがすることから命名されたローズウッド。ローズウッドは大変価値が高く高級木材としてその地位を確立しました。
№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット


№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

ローズウッドは非常に硬い木材であることから彫刻には高い技術を要するのですが、こちらはそんなローズウッドの硬い材質を忘れさせる流れるような曲線を描くアームとスプラット。フレームの流れに沿うようにして花そしてアカンサスの彫刻が施されています。

№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット


№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

こちらはサロンセットの1つのジェンツチェア。ジェンツチェアとはボタン止めのスプーン型の背もたれを持ったアームチェア。張地は基本的には布張りになります。ジェンツチェアではなくグランドファザーズチェアと呼称されることもあります。対になるレディースチェアと比較すると一回り大きく作られているという点ももう1つの特徴です。

№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

アームから脚部にかけての曲線美は見事と言わざるをえません。


№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

そしてもう1つがレディースチェア。背面のデザインはジェンツチェアと同じですが、アームがなく、座面が低めに作られています。全体的な大きさもジェンツチェアと比較すると小ぶりです。当時の貴婦人たちの装いはドレス。ボリュームたっぷりのスカートでもゆったりと気軽に座ることができるようにアームが排除されています。

№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット


№4544 ヴィクトリアンサロン3点セット

レディースチェアは別名グランドマザーズチェアとも呼ばれます。こちらのレディースチェアが揃いではなく単体で流通していることがありますが、その場合は単にナーシングチェアと呼ばれることが多いでしょう。

優雅なサロンの主役としてぜひこちらのサロンスイートとお迎えしてはいかがでしょうか。

by A